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2009年9月26日 (土)

2009.9.23 日本大学カザルスホール

 私にこれを書く資格があるのか、わからない

 一応関係者ではあるが、既に演奏する気力もなくし、聴くことすらもままならなくなった身で※

 ただ、考えたことをを何らかの形で残した方が良いのではないか、とも思った それが本当に良いかどうかはわからないが

※多忙で聴きに行けなくなったこともあるが、演奏を聴いていても気分が悪くなり、途中で退席、帰ってしまったこともあった あの音が嫌いになってしまい、まして奏でる気にもなれなくなったのかもしれない

 

 演奏会自体は、「成功であった」というべきであろう

 客の入りが、いつもと違った (500人程度とはいえ)完全に満席になったというのは、ソリストの福田さんのネームバリューもあるだろうが、それでも良いことであった

 一番の聴き所は、北爪さんの新曲であっただろう

 独特の和音が良い感じでホールの中に響いていたし、ソリストの福田さんも(テクニックを多分に要する箇所が多かったにもかかわらず)見事に応えていた 北爪さん書き下ろしのアンコールも良かった

 福田さんの奏でた微弱音が、透徹して響いたのは、このカザルスならでは、であった

 このホールが来年3月にはなくなるというのは、確かに惜しい話ではある(個人的には、他にもなくなって惜しい、と思ったホールがあるが、これ以上は触れない)

 シベリウス、マーラーも悪くなかった シベリウスは大変だな...第5番もそうだったが、この第7番も曲の構成を熟知していないと、弾くだけでも大変であっただろう パートごとの掛け合いなど、苦労している様子が窺えた しかしながら本当のところ、マンドリンにあった曲なのか、私にはわからない 

 マーラー第10番は、過去に弾いたことがあった 10年前もこんな感じで響いていたのか...そんな感慨がよぎった 冒頭の部分はちょっと緊張感が抜けていたかも知れなかった(もっとも北爪さんの曲の後だから、無理もないかもしれない)が、中盤から後半にかけての盛り上がりは、良い感じだった 音が穏やかに、ホール全体に響き渡る感触を楽しめた 

 今回の曲目は、打楽器系で攻めるタイプの曲はなかったため(この団体は、その手の曲が少ない...カザルスの響きを活かした弱音重視ゆえ)、眠ってしまう人も見受けられた これも無理はない、と言うべきか

 辛いと思ったのは、これらの曲が他団体で再演される可能性が極めて低いこと

 特に北爪さんの曲は、福田さんを雇える(?)こと、オーケストラの部分をきちっと弾けること、指揮者が相当しっかりしていないと難しいこと これらをクリアするのはかなり厳しい よってこの曲は、このカザルスに行った人しかわからない 実在が知られることなく、そのまま埋もれてしまう可能性が高くなる CD化が求められるのは無理もない(CDになっても買う人がどれだけいるかはわからないが、ないよりはずっと良い もっともCDにするのも大変なことであるが)

 所詮、仲間うち同士ばかりで集まり、閉鎖的なところがある割に、大したことはやっていない、この業界の悲しさだろうか いろいろな意味で外からの視点が必要なのだろう

 せめてもの救いは、今回の演奏会に多くの人がやってきて、演奏を聴いてもらったこと、そして新たに感動した人が(私の周りにも)いたことだろう これまでに感じたことのない音の豊かな響き方、今までにない音の世界の広がり...それを感じてもらえた人が増えたことだけでも、ありがたいと思った

 私の「病気」も、いくらかは良くなったかも知れない この演奏会を聴き通すことは出来たから もっとも、それ以上は何とも言いようがないが

 最後に、この演奏会に関わった皆様、お疲れ様でした。 

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