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2010年5月25日 (火)

2010.5.22 越前大仏

 前回のKSLが終わった後、すぐさま私は新宿駅新南口に向かい、福井行きの夜行バスに飛び乗りました(新宿駅新南口22:50発のため、時間ギリギリでした)。

 翌日。バスを降り、福井県内を巡った後に、福井県勝山市にある越前大仏へと向かったのです。

 越前大仏とは、地元勝山市出身の実業家、相互タクシーの創業者である多田清氏(タクシー界のドンとして君臨、天皇とも呼ばれた)が、故郷の勝山市に建立したもので、今から23年前の1987年に開眼供養されました。敷地は22ヘクタール、総工費380億円をかけたといわれています。出世大仏ともいわれます。

 大仏は奈良の大仏を上回る大きさ(身の丈17m、光背等を含むと28m)で、座像としては日本最大です。大仏殿の隣にある五重塔は高さ75m、これも京都の東寺を抜いて日本一の高さです。

 しかし、参拝者は伸び悩み経営は悪化、「門前町」と称する土産物店街も全て閉店に追い込まれました。

 既に勝山市が土地、建物を差し押さえています。大仏と大仏殿は、宗教法人の清大寺が管理し公売の対象外になっているものの、敷地内の土地や五重塔などの建物は公売に出されています(もっとも、入札の問い合わせがない状態が続いている)。

.....という程度の予備知識を持っていたわけですが、実際はどうでしょうか。

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 10:50にえちぜん鉄道の勝山駅に着いた後、黄色のコミュニティバスに乗って、越前大仏を目指しました。

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 バスに乗って数分すると、周囲を威圧する大きな伽藍が見えてきました。越前大仏に近づいてきたことがわかります。

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 11:00に越前大仏前に到着。大きな建立碑を右に見て、いよいよ門前町へ。

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 と思ったら、周りはシャッター通り....開いている店などほとんどありません。まさにゴーストタウンです。人っ子一人見かけません。土曜日の昼間なのに、これは何だ....?整然としているところが、かえって不気味です。

 大門の手前で、拝観券を購入。500円です。かつては3,000円したといいますが、とても信じられません。それこそ3,000円では誰も来ないのでは、と思ってしまいます。

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  大門の中の仁王像は、中々立派なものです。もっとも年季は入っていないので、まだ安っぽさは感じられますが。中門に至るまで、ひたすらだだっ広い石畳の広場が続きます。

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 中門を過ぎ、大仏殿へ。間口58m、奥行き48m、高さ52mに及ぶ、鉄筋コンクリート造りの堂々とした建物です。意匠は明らかに東大寺大仏殿を意識しています。「とにかくでかい」...しかし、人がいない...私以外に、観光客は数名がいただけでした。

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 いよいよ、御本尊の大仏です。中国河南省洛陽市の龍門奉先寺座像をモデルにしたそうです。これも当然ながらでかい....しかしながら顔つきなどに、安っぽさはそれ程感じませんでした。

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 大仏の周囲を取り囲む、1281体の小仏群。何だか現実感がありません。誰かが言っていましたが、CGを見ているようです。よく見ると、上に行くに従って座像が小さくなっています。意図的に遠近法を採用したことがわかります。ちなみに、一番下の座像は、ほぼ等身大の大きさです。

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 日本一の高さの五重塔。上まではエレベーターで行けます。各階には仏像が安置されているそうですが、流石に省略です。 

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 五重塔の上からの眺め。門前町や大仏殿などが見渡せます。

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 ※の写真を逆から見たところ。昭和62年に建立されたことがわかります。

 しかし、鬼籍に入った多田清氏が今の惨状を見たら、何と言うことでしょう。我々がこの世からいなくなる頃には、少しは歴史的な価値が出てきて、いくらかは有り難がられるものになっているでしょうか。ひょっとして、奈良・鎌倉に次ぐ3大大仏として(それはないか...)。

 今のままでは、ネタ扱いにしかなりません。しかしながら、大仏などを見る限り、思った程安っぽさはなく、「本気になって建立した」という感はありました(もっとも、単なる成金趣味、という見方も当然出来ますが)。それだけに、経営の仕方など、何とかならなかったのか、と思えてしまいます。最初に3,000円の拝観料などとしなければ、最初から宗教法人格を取っていれば(当初は宗教法人の清大寺ではなかった)ここまで酷くはならなかったのでは、と思えてなりません。もっとも、今以上に悪趣味な寺になっていたかも知れませんが。

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 付録:勝山城博物館。財団法人多田清文化教育記念財団により、平成4年に建てられたものです。これもやたらとでかくて、城郭建築では日本最大といわれています(なお、この近くに勝山城がありましたが、全くの別物です)。中は美術館となっています。越前大仏から2km程離れています。ここも、評判は....のようです。

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