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2010年9月12日 (日)

2010.9.11 『未知になるとき』 ピアノコンサート 横浜・元町

 昨日行った演奏会

http://mkart.exblog.jp/13892243/

は、実に変わったものでした。

 私の元に届いた、演奏会紹介のメールには、こんなことが書かれていました。

「ド」音のみに調律されたピアノ・・・

 確定された「ド」音だけの世界から

 未知なる響きを求めて

 ただひたすらに音を歩く

 そして時々立ち止まる

 本公演『未知になるとき』では、調律を特別なものに施し、全鍵盤が「ド」のピアノを演奏致します。加えて窓からの景色や、光による時間の流れを体で非常に感じやすい会場においては、公演中(開場中も)に天候や自然な風を全身で感じることができる環境となっておりますので、皆様どうぞリラックスしながら公演をお楽しみ戴ければ嬉しく思います。

 果たして、「ド」音のみに調律されたピアノというのは、何でしょうか?興味をそそられます。

 ということで、会場の横浜・元町、横浜ユニオン教会へとやって来ました。

 流石に元町、中々に洒落た雰囲気を持っています。

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 元町商店街。結構賑わっていました。こうした商店街が成立するのは、もはや 東京・大阪・名古屋・横浜等大都市の一部だけでしょう。

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 元町商店街から、代官坂を上ってみたところ。この先(写真では手前)に、今回の会場の横浜ユニオン教会はあります。

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 横浜ユニオン教会近くには、外国人の居住区となっていたこともあり、洒落た建物が多く、観光客も多かったです(何といっても街中ですから)。

 写真は、エリスマン邸。ライトアップされた様子も美しいです。

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 エリスマン邸の隣にある、ベーリックホール。セントジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎だったそうです。これもまた、中々に美しい建物です。

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 ベーリックホールから約100mほど北にある、ヨコハマ猫の美術館http://www.galerieparis.net/cat.html。ねこ好きとしては、絶対に外せないところです。

 自宅をそのまま美術館にした、といったノリで、それ程中が広いわけではありませんが、藤田嗣治の猫の絵があったり、小林まことの「マイケル」の色紙があったり、手作りのねこのグッズもあったり、結構ネコ好きにはにやっとさせるものがありました。

 猫の美術館、と書きましたが、ここの売りはむしろアンティークドールかも知れません。今では滅多に手に入らない、外国製のアンティークドール(状態も良い)がたくさんあったのです。これだけでも相当な値段になるでしょう。

 しかしながら、客は私一人だけ。ここはどういうわけか、エリスマン邸などとは異なり観光客も見かけず、至って静かなものでした。

P1040173

 さて、本題の演奏会に戻ります。写真は会場の横浜ユニオン教会。新しい建物で、プロテスタント系の教会のようです。100名程度が入れます。響き具合はよくわかりませんでした。演奏会中も会場の扉などを開放していて、外の音や光、風を意図的に入れるようにしていたためです。音をオブジェとしてとらえる、という意図もあったのでしょう。その意図は良かったように思えます。屋外ですと、あまりに音が拡散しすぎるので、このあたりが丁度良いでしょう。天気が良くないと出来ないことでもありますが。

 演奏ですが、「不思議な響きだな..」というのが率直の感想です。

 ピアノをド音に統一、とはいっても、実際はド~ド#の間で調律した感じで、全く同じド音に統一されてはいませんでした(※1)。ですので、音が妙にずれて聞こえたり、人によっては気持ち悪く思ったかも知れません。

※1 ピアノを完全に同じ音に調律すると、全く響かなくなるそうです。そこで、意図的にドとド#の間を12分割して、微妙な音階を作ったそうです                                                                                                                                        

 特に、モーツァルトの曲を聴くと、当然メロディーは全然聞こえなくなります。奏者の寒川晶子さんも、弾きづらそうにして苦笑いしていました。音のリズムと微妙にずれたドの音が聞こえてくる、といった具合で、原曲を知っていると(※2)頭の中が混乱したり、何だか奇妙な気分になります。

※2 モーツァルトの曲では、最初に普通のピアノで弾いた後に、このド音に統一したピアノで弾いたり、あるいは一緒に同じ箇所を弾いてみたり、ということをしていました                                                                                                                      

 この「ド音ピアノ」は、即興演奏が向いているようです。微妙なド音の連続...個人的には水墨画を思い起こさせました。「ド」は、色で言えば黒である、といったのは金田一晴彦さんですが、そんなことを思い出させるものでした。音の強弱、音のずれ、リズムの違い....他の色(音)はありませんが、明らかにひとつの世界を形作っていたのです。

 多分に実験的な色彩が強かったのですが、改めて「音とは何か」ということを考えさせる演奏会でした。

P.S. あまりに「ド音ピアノ」の衝撃が強すぎたのですが、普通のピアノによるショパンの「黒鍵」等も良かったです。「黒鍵」は、流れるような演奏というよりは、一音一音を丁寧にとらえて演奏する、という感じに見えました。「ド音ピアノ」でもそうですが、音の持つ存在感を意図的に示したという意味で、良いと思います。

 「黒鍵」は右手が黒鍵のみの演奏....この演奏会で取り上げた意味は想像がつくことでしょう。 

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